コイン自体は、紀元前7世紀頃のリュディア王国(現在のトルコ西部)で発明されたと言われます。そしてコインを投げて偶然の結果に判断を委ねる習慣も、ほぼ同時に生まれたとされています。シンプルな分、最も古くから世界中で使われてきた占いの一つです。
古代ローマでは、コイントスを「Navia aut caput(ナウィア・アウト・カプト)」と呼びました。日本語にすれば「船首か頭か」。当時のローマのコインの表には船の船首、裏には神々や皇帝の頭が刻まれていたことに由来します。子どもの遊びから、政治的決定まで広く使われていたとされます。
中国の古典『易経(えききょう、I Ching)』では本来、蓍(めとぎ)という植物の茎を使った占いが記されていますが、後世に簡略化されたものとして「銭占法(ぜんせんほう)」—3枚の硬貨を6回投げて卦(け)を立てる方法—が広まりました。表と裏の組み合わせで陽爻と陰爻を決め、64卦のいずれかから人生の指針を読み取ります。
本当に「公平」なコインは存在するのか?
確率論ではコイントスは「確率1/2」とされますが、現実のコインには微妙な重さの偏りや、投げ方のクセがあります。スタンフォード大学の研究では「投げたときに上を向いていた面の方がわずかに出やすい(約51%)」という結果も。完全な五分五分は、実は数学的理想の中にしか存在しないかもしれません。
サッカーや野球などスポーツの先攻後攻決定、選挙での同票決着の際の決定方法など、「公平で人為が入らない」決定方法として現代も広く使われています。シンプルだからこそ、誰もが納得できる占いなのです。
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